千葉心不全ネットワーク

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私たちは千葉市および近隣における心不全連携ネットワークです。
在宅医療・地域医療に従事される皆さまと専門病院をつなぐ場として2018年に創立されました。
地域の皆さんが「心不全と共に生きる」のを支えるための並走型連携を行うパートナーとして日々邁進しております。

病院医療と在宅医療をつなぐ

私たちは心不全の病院医療と在宅医療をつなぐネットワークです。

2018年に千葉大学病院循環器内科・千葉大学看護学部・四街道まごころクリニック・訪問看護ステーション有志5施設が集まり設立しました。その後仲間が徐々に集まり、現在では10以上の訪問診療機関・30以上の訪問看護施設に御参加いただいています。

当初は対象地域が千葉市と四街道市の一部のみでしたが、仲間が増えるにつれ千葉市・四街道市のほぼ全域に加え、八千代市・佐倉市・市原市・山武市の一部へと輪が広がりつつあります。

まだまだ千葉県のごく一部に過ぎませんが、10年後の心不全診療への想いを共有し協働いただける皆様の御参加を心よりお待ちしております。

「心不全と共に生きる」を支える

私たちの目標は患者さんが「心不全と共に生きる」のを支えることです。

病院診療の使命は最新かつ最適な医療技術の提供であり、それなくしては心不全の診療は成り立ちません。しかし心不全が進行していくにつれ、それのみでは完結が難しくなっていきます。何故なら、多くの心不全は日常生活の中で悪化していくものだからです。

確実な医療技術の提供をベースに、生活や行動を見守る。そうすることで「心不全」ではなく「心不全と共に生きる」ことを支えるのが可能になると考えています。

そのために今何ができるか? が私たちの出発点となっています。

心不全連携はバトンパス型から併走型へ

ではどのように病院環境と日常環境が協働するか?

これは紹介・逆紹介で成り立つ従来型の診療連携ではなかなか実現が困難です。患者さんを中心に据え、その周りで医療従事者が手を広げて支えていく、そんな連携が必要になってくるのです。心不全が進むにつれ、バトンパス型ではなく併走型の連携が求められていきます。

これは社会疫学的な概念である社会関係資本 (Social Capital) ともよく合致します。併走型連携が心不全関連のSocial Capital熟成を経て、患者さんのQOLひいては予後を改善させうると期待しています。

SNSを活用した情報共有とコミュニケーション

従来の紙媒体での報告書は、心不全の経過や御本人の生活・考えをタイムリーに把握することが難しいのが課題です。

在宅医療の現場においてはSNS(Social Networking Service) 連携はしばしば活用されていますが、病院–在宅連携においても重要な役割を担っています。

特に医療特化型のSNS (Social Networking Service) を活用することで、複数の医療従事者間で素早いやりとりが可能となります。例えばMedical Care StationやVital Linkは厚生労働省「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」に準拠しており、安全性も担保されています。

これらにより心不全悪化時の早期判断・早期介入が容易となるだけでなく、生活負荷や生活様態を把握することで、非医療的介入による心不全安定化を図ることができます。また普段の生活や診療時の言動から把握した患者さんの人生観や価値観を共有することで、早期からのAdvance Care Planningの導入も可能になります。

私たちはこのようにして、患者さんの診療/訪問時の情報を共有し、より迅速なコミュニケーションやフィードバックを行っています。